「作家集団 工芸京都」の生い立ち

作家集団・工芸京都は、2006年11月に日本の工芸の中心地と言える、京都の工芸の内の、いわゆる「美術工芸」を世界に発信するため、発足しました。
 立ち上げのきっかけは、同年夏に当時京都日仏協会の常任理事だった塚本樹(現作家集団工芸京都同人・事務局長)に、恊会員から「2008年は、京都市がパリ市と“友情盟約都市盟約”を結んで50周年になる。これを記念して協会が主体となって、京都の美術をパリで紹介する展覧会を開いてどうか」という提案があり、塚本はこの提案を受け、協会理事会に準備委員会の設立を諮ったが、理事会は提案を否決しました。しかし、京都の文化の海外発信は重要な命題なので、また2008年は日仏交流150年でもあるので、ぜひ新しい文化交流のきっかけを作りたいと、同協会員で、フランス文化芸術勲章シェヴァリエ章受章者、新匠工芸会代表の染色作家・伊砂利彦(故人)と相談して、京都工芸の海外への発信を目的とする団体の創設を呼びかけることにして、11月に今井政之(陶芸・日本芸術院会員)河合誓徳(同・同)鈴木雅也(漆芸・日展評議員)村山明(木工・重要無形文化財保持者=人間国宝)加藤忠雄(金工・日本工芸会正会員)を加えた発起人会を組織しました。この時をもって、集団の設立とします。
発起人会は、直ちに設立の趣旨に賛同してくれそうな、所属会派や年齢を超越し実績と実力とを備えた30人を推薦して参加を呼びかけ、2007年3月までに13人の同意を得た。

そして、2008年11~12月にはパリ1区の「エスパース・ベリタン・ポワレ」で、2013年にはベトナムとの国交樹立40周年記念として、ハノイ市のベトナム美術館で、それぞれ「京都工芸の精華」展を開きました。このほか2008年には京都芸術センターと福寿園サロンで、2013年には信州高遠美術館と京都・中信美術館でも開催しました。
2010年以降、同人は新同人候補を推薦し、全体会議で満場一致の賛成があれば、加入してもらうこととし、2016年1月現在34人(うち2人は休団中)で構成されています。2010年に伊砂利彦・河合誓徳両氏、2013年に鈴木雅也氏の発起人3人が亡くなりましたが、退団者は1人のみと結束の固さを誇っています。
当集団は、研究機関でも懇親グループでもありません。1200年の伝統と優れた自然・文化の環境によって育てられてきた、美術工芸による精神・生活文化の向上を目指すもので、展覧会も天の時と、地の利と、人の和がそろった場合に行い、世界中の多くの方々との交流を願っています。